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  • Efe

パシュミナについて調べてみました。

パシュミナを入荷しました。でも、ネットで検索すると2-3000円のものが出てきます。パシュミナモドキ??



そこで、パシュミナについて調べてみました。

本物のパシュミナはチベットのチャンタン高原(標高4100m)に住む遊牧民が昔から伝統的に飼育してきたカシミヤ山羊(カシミヤは西洋人が付けた名前)から取れる繊維です。

ヤギは冬になると-40℃にも到達する極寒に耐えられるように身を覆う冬毛を生やします。冬毛は空気を沢山含み、外気からカラダを遮断し、低体温になるのを防ぐ働きがあるそうです。パシュミナは、そのヤギに生えるアンダーコードと言われています。(※エフェのヤギたちもー40℃にはなりませんが、冬毛に生え変わって、夏よりなんとなく”ふさふさ”しています)。

さて春になり、冬毛が不要となったヤギの体からそのふわふわの冬毛が自然に抜け落ちます。遊牧民はヤギをブラッシングすることによって、そのパシュミナの原料となる毛を集めるそうです。一匹のヤギから80~170gのパシュミナの原料となる毛が取れるそうです。では、ここでエフェにあるパシュミナを量ってみましょう。ビニール袋のままで約120g。ヤギ一匹分ですね。

その後、集められたパシュミナの原料はカシミールに運ばれてきます。そこで代々受け継がれて来た専門の職人が外被毛などの粗い毛や不純物を取り除き、繊維の長さを揃えた後に糸に紡ぎ、やっと生地に織られるそうです。全て手作業ですね。パシュミナの処理は全てカシミールの旧市街で代々行われて来たそうです。そして、エフェにあるような一枚のストールを完成させるために、約180時間かかるそうです。ほぼ一ヵ月ですね。(それを考えると1000円代はどう考えても不可能ですね)


インダス文明の遺跡の発掘によりすでにその時代にパシュミナが作られていたことが推測できます。また、インドのムガル帝国時代(16世紀~19世紀)にパシュミナは地位と名誉の象徴とされ、イギリスの植民地時代になると女性は不動産を相続することが禁止されていたため、相続品目のなかにパシュミナストールが含まれていたと言うほど高価なものとみなされていました。

フランスでは皇后ジョセフィーヌ(ナポレオンの最初の后)が愛用したことにより広まり、特に1870年代までステータスシンボルとしてブルジョアジーの必須アイテムとされていたそうです。

ここまで、高価なものと認識されていたパシュミナがなぜ、これほど安い値段で売られるようになったか?アメリカのサイトによると1990年代に再度パシュミナは脚光を浴びたが、その時に全くパシュミナの知識を持たない業者がパシュミナと謳って偽物を大量に販売したことによると書かれています。アメリカではパシュミナに関する定義が存在しないので、アクリル、ナイロン100%のものをパシュミナと名付けて販売しても違法にはならなかったためにそのような事態になったらしいです。


エフェのパシュミナはカシミール地方の本物の商品です。インポーターの方に「直接買い付けに行ったのはいつ頃ですか?」と質問したところ、「普通の人が行かれるような場所じゃないです。地理的にも政治的にも無理です。とても危険なところです」「純正品かどうかはパシュミナを扱っている業者が決めるものです。この人には本物を売る、この人にはウール交じりを売る。そうすると、皆がハッピーになると言うのが彼らの考え方です。」


なんか、見えてきましたね。世界事情と文化の違い。うちのインポーターの方は向うの方でアフガニスタン難民救済NPOの日本代表もしていたし、現地で信頼されている方なので、これは純正品と信じています。



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